ペルチェベストは本当に涼しい?真夏の現場で2種類使ってみた感想
夏の現場仕事で空調服を使っていても、「もう少し涼しくならないかな」と思うことがあります。
そこで今年の夏、熱中症対策をもう一つ増やしてみようと思い、ペルチェベストを導入しました。
購入前は「空調服なしでも、これだけでめちゃくちゃ涼しいんじゃないか」と期待していたのですが、実際に使ってみると少しイメージが違いました。
今回は、33〜38℃ほどになる日なたの屋外現場で、
・バートルの小型冷却プレート3個タイプ
・背中に大型冷却プレートが付いたタイプ
の2種類を、空調服と併用して使っています。
実際に使って感じたのは、「ないよりは全然マシ。でも、絶対に必要かと言われると人を選ぶ」ということ。
それぞれ冷え方や着心地、バッテリーの持ちもかなり違ったので、実際の使用感を紹介します。
ペルチェベストは思ったより冷たくない
まず、ペルチェベストを使って一番感じたのが、
「思っていたより冷たくない」
ということでした。
もちろん冷却プレートに触れている部分は冷たくなります。
ただ、最初は「冷たいな」と感じても、しばらく使っていると体が慣れてきて、あまり冷たさを感じなくなってきます。
購入前は「ペルチェベストだけでもかなり涼しいんじゃないか」と思っていましたが、個人的には単体で使うというより、空調服と組み合わせて使う方が合っていると感じました。
実際、自分は
Tシャツ
↓
ペルチェベスト
↓
空調服
という順番で着ています。
普通のTシャツの上から着ているので、もっと体に密着するタイプのインナーを着れば、冷却プレートの冷たさを感じやすくなるかもしれません。
ただし、これはまだ試していないので、今後試してみたいところです。
空調服と併用すると体感的には楽になった
「じゃあ、ペルチェベストを着る意味はないのか?」
というと、そんなことはありません。
空調服だけで作業したときのしんどさを100とすると、ペルチェベストを併用したときは、自分の感覚では70くらいまで下がります。
劇的に涼しくなるわけではありませんが、33〜38℃ほどになる日なたの現場では、この差は結構大きく感じました。
自分の場合は「ペルチェベストを着れば暑くない」というより、
「暑いのは暑いけど、空調服だけよりは楽」
という感覚が近いです。
そのため、ペルチェベストだけに頼るというより、空調服にプラスする熱中症対策の一つとして考えた方がいいと思います。
バートルのペルチェベストを使って感じたメリット
今回使った一つ目が、バートルのペルチェベストです。
こちらは小さな冷却プレートが3個付いているタイプ。
実際に2種類を使い比べた結果、自分はこちらを使うことの方が多くなりました。
空調服の下に着てもかさばりにくい
バートルで一番気に入っているのが、着ていてかさばっている感じがあまりしないことです。
冷却プレート自体が小さく、ベストも比較的コンパクト。
その上から空調服を着ても、そこまで邪魔に感じません。
仕事中ずっと着るものなので、個人的には冷却力だけでなく、この着心地の差がかなり大きかったです。
冷却プレートの位置を変えられる
もう一つ便利なのが、3個の冷却プレートをある程度好きな位置に付けられること。
ベストに取り付け用の穴があり、その中から冷やしたい場所を選べます。
自分は最初いろいろ試しましたが、最近は3個とも首元に集中させています。
首元を冷やすと全身が冷える感じがするので、自分にはこの使い方が合っていました。
首元に1個、脇腹付近に2個といった使い方もできます。
大型プレートタイプと違って、「自分がどこを冷やしたいか」で調整できるのはバートルの大きなメリットです。
取り外しや洗濯が比較的楽
冷却プレートが小さいので、取り外しもしやすく感じました。
汗をかく現場で使う以上、洗いやすさも無視できません。
大型プレートタイプと比べると、こちらの方が扱いやすいと感じています。
バートルにも気になるところはある
使いやすくて気に入っているバートルですが、不満がないわけではありません。
一番気になるのは、思ったほど強い冷却感がないことです。
最初は冷たさを感じますが、使っているうちに慣れてきます。
自分が首元に3個集中させるようになったのも、ピンポイントで冷やした方が使いやすいと感じたからです。
そして、もう一つ気になるのがバッテリー。
自分が実際に使った感じでは、弱でも強でも5時間程度。
現場では8時ごろから使い始め、休憩中は電源を切るようにしていますが、それでも15時〜15時30分ごろにはバッテリーが切れることがあります。
夕方になると少し暑さも落ち着いてくるので、自分は「これでもいいかな」と思って使っています。
ただ、一日中確実に使いたいなら、予備バッテリーが欲しいところです。
自分がもう一度買うなら、バートルを選んでバッテリーを2個用意したいと思っています。
大型冷却プレートタイプはとにかく冷え感が強かった
もう一つ使ったのが、背中の肩甲骨付近に大きな冷却プレートが付いているタイプです。
こちらはバートルとはかなり使用感が違いました。
一番の違いは、やはり冷却プレートの大きさ。
汗をかいた状態で使っていると、その汗や服まで冷やされて、背中がかなり冷たくなります。
自分の場合は「寒い」と感じるくらいキンキンに冷えることもありました。
バートルよりも、
「ちゃんと冷えている感じが欲しい」
という人には、こちらの方が分かりやすいと思います。
バッテリーが一日持った
こちらはバッテリーの持ちも良かったです。
冷却の強さをLOWにして使ったところ、自分の場合は8時間程度使用できました。
一日の作業中にバッテリー交換をしなくていいのは楽です。
さらに、専用バッテリーではなく、条件に合ったモバイルバッテリーで動かせるのも便利だと感じました。
空調服などは専用バッテリーが必要な商品も多いので、手持ちのモバイルバッテリーを活用できるのはメリットです。
8,000円ほどで試せた
価格も魅力でした。
自分が購入したときは約8,000円。
ペルチェベストは1万円を超える商品もある中で、比較的試しやすい価格だと思います。
「まずペルチェベストがどんなものなのか使ってみたい」という人には選択肢になると思います。
大型プレートタイプは着心地が気になった
冷却力については満足していますが、使っていて気になったところもあります。
まず、冷却プレートの位置を変更できません。
基本的に肩甲骨付近を冷やす形になるため、バートルのように「今日は首を集中的に冷やそう」といった使い方はできません。
また、冷却プレートとファンが大きいので、背中がボコッとします。
空調服の下に着ても「背中に何か大きなものを背負っている」という感じがあります。
そして、自分が一番気になったのがバッテリー周りです。
バッテリーポケットが胸元にあるため、バッテリーから冷却部分につながるコードが喉付近に当たります。
作業中はこれが結構邪魔でした。
ケーブルも上向きになっているため、下を向いて作業するときには負担がかかっている感じがあり、「長く使ったらケーブルが傷まないかな」と少し気になります。
もちろん体格や着方、作業内容によっては気にならない人もいると思います。
フルハーネスとの干渉には注意した方がいい
腰型の安全帯については、実際に使っていてどちらも特に問題ありませんでした。
ペルチェの位置と干渉しないため、普通に使えています。
一方、フルハーネスについては、自分はペルチェベストと一緒に使用していないので断定できません。
バートルは冷却プレートの位置から考えると干渉しにくそうですが、大型プレートタイプは位置によってはフルハーネスと干渉する可能性があると思います。
現場でフルハーネスと併用する予定なら、実際に装着して確認した方がいいです。
2種類使った自分ならバートルを選ぶ
今回使った2種類を簡単に比較すると、こんな印象です。
| 比較 | バートル | 大型プレートタイプ |
|---|---|---|
| 冷却感 | やや弱め | 強い |
| 冷却位置 | ある程度変更できる | 肩甲骨付近 |
| かさばり | 少ない | 大きい |
| バッテリー | 約5時間 | LOWで約8時間 |
| 洗いやすさ | 比較的楽 | バートルより手間 |
| 価格 | 約2万円で購入 | 約8,000円で購入 |
| 自分の満足度 | 70点 | 50点 |
自分がもう一度選ぶならバートルです。
大型タイプの方が明らかに冷えている感じは強いのですが、現場で毎日使うとなると、冷却力だけでは決められませんでした。
かさばりにくく、冷却位置を変更できて、ケーブルも作業中に気になりにくい。
この使いやすさを考えると、自分にはバートルの方が合っています。
ただし、これは完全に用途次第です。
強い冷え感が欲しくて、バッテリー交換もしたくないなら、大型プレートタイプの方が向いていると思います。
首だけ冷やすならネッククーラーでもいい?
バートルを使っていて少し思ったのが、
「首元に3個集中させるなら、首に掛けるタイプの冷却グッズでもいいんじゃないか?」
ということです。
実際にネッククーラータイプを使って比較したわけではないので、どちらが涼しいかは分かりません。
ただ、現場仕事という点ではペルチェベストにもメリットがあります。
ベストとして体に固定されているため、動いても冷却プレートが首元から離れにくいことです。
首掛けタイプだと作業内容によってはズレたり外れたりする可能性があります。
あまり動かない人なら、わざわざベストを一枚増やさず、首掛けタイプを検討するのもありだと思います。
ペルチェベストはどんな人におすすめ?
実際に使ってみて、ペルチェベストは全員に必要なものではないと感じています。
空調服を使っていて、
「これだけだとまだ暑い」
「もう一段、熱中症対策を追加したい」
という人には試す価値があります。
一方で、空調服だけで十分だと感じている人や、ベストをもう一枚着るのが面倒な人には、無理におすすめしません。
ペルチェベストを着ると、当然ですが服が一枚増えます。
さらに空調服とペルチェでバッテリーも増えるので、充電や管理も面倒になります。
個人的には、ペルチェベストを追加する前に、今使っている空調服よりファンの強いモデルを選ぶという方法もありだと思っています。
まとめ|ペルチェベストは「ないよりマシ」くらいに考えた方がいい
今年の夏、実際にペルチェベストを導入してみて、自分の結論は、
「ないよりは全然マシ。ただし、人を選ぶ」
です。
購入前は「これだけでもめちゃくちゃ涼しいんじゃないか」と期待していました。
実際はそこまでではありません。
33〜38℃ほどになる日なたの現場では、ペルチェベストを着ていても普通に暑いです。
ただ、空調服だけのしんどさを100とすると、併用したときは自分の感覚で70くらい。
この差を求めて、装備やバッテリーが増えることを許容できるなら、導入する意味はあると思います。
自分なら、かさばりにくさを重視してバートルを選びます。
一方、冷えている感覚やバッテリー持ちを優先するなら、大型冷却プレートタイプも選択肢になります。
そして初めて買う人に一番伝えたいのは、ペルチェベストを過信しないこと。
あくまで空調服などと組み合わせる熱中症対策の一つとして考えるくらいが、実際に使った感覚には近いです。

ペルチェベストは「ないより全然マシ」
ただし、空調服と併用してもう一段暑さ対策をしたい人向けで、過度な冷却効果は期待しない方がいいです。

