施工管理初心者が気をつけること3選|現場で働くなら最初に覚えておきたいこと
施工管理として働き始めると、覚えなければいけないことが本当にたくさんあります。
現場のルール、図面の見方、職人さんとのやり取り、安全管理など、最初は分からないことだらけです。
ただ、実際に施工管理として働き、新入社員を教える立場になった今、「専門的な知識以前に、まずこれをやっておいた方がいい」と思うことがあります。
それが次の3つです。
・貴重品は肌身離さず持つ
・自分から大きな声で挨拶する
・報連相はやりすぎくらいでちょうどいい
特別な技術は必要ありません。
しかし、どれも現場で働くうえではかなり大切なことです。
今回は自分自身の経験や、これまで新人を見てきて感じたことを交えながら紹介します。
1.現場では貴重品を肌身離さず持つ
施工管理初心者に個人的に一番伝えたいのが、貴重品の管理です。
昔の現場では盗難がよくあったという話を聞きますが、今だから絶対に盗難が起きないとは言い切れません。
実際に僕自身、ヒヤッとした経験があります。
当時使っていたのは、ファスナーで開閉するタイプのキーケースでした。
あるときキーケースを見ると、ファスナー部分にビニール手袋の破片が挟まっていて、完全に閉まっていない状態になっていました。
「誰か開けたのかな?」
そう思って確認したところ、ある作業員さんが使っていたビニール手袋に、キーケースに挟まっていた破片と同じような形の穴が開いていました。
本人にも確認しましたが、「開けていない」とのこと。
そのため職長に、キーケースに挟まっていた破片や手袋の状態、自分が確認した内容をそのまま伝えました。
幸い、キーケースの中に盗まれて困るような貴重品は入っていなかったので、実害はありませんでした。
ただ、この経験があってから僕はキーケースを置きっぱなしにせず、持ち歩くようにしています。
もちろん、この一件だけで誰が何をしたのかを断定することはできません。
だからこそ、「誰かに盗まれないだろう」と考えるより、自分で管理して最初からトラブルになる可能性を減らす方がいいと思っています。
大人数の現場では誰でも荷物を触れることがある
現場によって環境はかなり違います。
少人数だけで仕事をする現場もあれば、30人、40人、場合によっては何百人という人が出入りする現場もあります。
いろいろな会社から作業員さんが集まり、国籍もさまざまです。
また、職人さんたちが一つの休憩所を共同で使う現場もあります。
個人用のロッカーがなければ、自分の荷物を机などに置いておくこともあります。
そうなれば、誰でも荷物に触れられる状態です。
僕自身、財布から現金だけでなくクレジットカードまで抜かれていたという話を聞いたことがあります。
また、自分がいた現場でも、カード類がなくなることがありました。防犯カメラがなかったため、結局誰が持っていったのか分からないままでした。
大切なのは、周りの人を疑いながら仕事をすることではありません。
そもそも盗まれたら困るものを、誰でも触れる場所に置かないことです。
貴重品はできるだけ肌身離さず持つ。
これが一番確実だと思います。
僕は「仕事用の財布」を作っている
そこでおすすめしたいのが、プライベート用と仕事用で財布を分ける方法です。
僕も現在は、現場へプライベートの財布をそのまま持っていかないようにしています。
普段使っている財布には、クレジットカードや現金など、なくなったら困るものがいろいろ入っています。
それを全部現場へ持っていく必要はありません。
僕が仕事で持ち歩くのは、
・運転免許証
・仕事で必要なクレジットカード
・2,000円程度の最低限の現金
といった必要最低限のものです。
持ち物を減らせばコンパクトになるので、肌身離さず持っていてもそれほど邪魔になりません。
万が一のことを考えても、被害を最小限にできます。
財布を2つ持つより、キーケースと一体化した方が楽だった
以前は単純に財布を2つに分ける方法も試しました。
ただ、これだと身分証明書などを財布から財布へ移すのが面倒でした。
さらに怖いのが移し忘れです。
仕事用の財布に運転免許証を入れたまま、プライベートで車を運転しそうになる、といったことも考えられます。
そこで今は、キーケースとカードケースが一体になったものを使っています。
車を運転するなら鍵は必ず持っていきます。
そこに運転免許証も入れておけば、「鍵は持ったのに免許証を忘れた」というミスも防ぎやすくなります。
仕事でもプライベートでも同じように持ち歩けるので、いちいちカードを入れ替える必要もありません。
現場の貴重品対策としてはもちろん、単純に忘れ物対策としても便利だと感じています。
2.挨拶は「大きな声で自分から」が一番
2つ目は挨拶です。
これは施工管理の経験がなくても、今日からできます。
僕が新人に教えるときにも伝えているのが、
「大きな声で、自分から挨拶する」
ということです。
相手から「おはよう」と言われてから返すのではなく、顔を見たら自分から「おはようございます」と言う。
難しいことではありません。
ただ、新人の頃は意外とこれができないことがあります。
最初の一歩は恥ずかしくても自分から行く
初めての現場で知らない人に自分から大きな声で挨拶するのは、恥ずかしいかもしれません。
僕も新人を見ていると、最初はなかなか挨拶ができない人がいると感じます。
でも、特別なコツがあるわけではありません。
恥ずかしがらずにやるしかないと思っています。
最初の一歩が一番難しいんです。
ところが、一度自分から挨拶できれば、2歩目、3歩目はかなり楽になります。
これは挨拶以外でも同じです。
新人の頃は「手伝いましょうか?」と自分から声をかけたり、新しいことへ挑戦したりするのも緊張します。
だからこそ、まずは一番簡単な挨拶から自分で一歩踏み出してみる。
それだけでも現場に入りやすくなると思います。
挨拶を続けていると相手からも話しかけてくれる
現場では、最初はお互い初対面なので多少警戒する部分があります。
でも、こちらから毎日明るく挨拶していると、だんだん相手からも挨拶してくれるようになります。
そのうち、普通に話しかけてもらえるようにもなります。
実際に挨拶が明るい人と暗い人を見ていると、明るく挨拶する人の方が周囲から話しかけられていますし、接しているときの雰囲気もいいと感じます。
新人のうちは、施工管理の知識や経験で先輩に勝つことはできません。
でも、挨拶なら初日からできます。
「ちゃんとした子だな」
そう思ってもらうためにも、自分から明るく挨拶することは大切だと思います。
3.新人の報連相は「やりすぎ」くらいでいい
最後は報連相です。
報告・連絡・相談が大切。
社会人になると何度も言われる言葉ですが、新入社員からすると、
「そもそも何を報告すればいいの?」
となると思います。
僕自身も大学を卒業して社会人になったので、その感覚は分かります。
大学生活では、仕事のような報連相をする機会はほとんどありませんでした。
いきなり「報連相をしっかりしろ」と言われても、何をどのタイミングで伝えればいいのか分からないと思います。
だから僕は、新人のうちは「やりすぎかな?」と思うくらい報告していいと思っています。
「終わりました」も立派な報告
例えば僕が新人に、
「現場のこことここを確認しておいて」
と簡単なお願いをすることがあります。
確認自体は終わっていても、その後何も報告がないことがあります。
すると、こちらから、
「どうだった?」
と確認しなければいけません。
これが毎回続くと、指示を出す側もその都度アクションを起こす必要があります。
それよりも、
「確認しました。こういう状態でした」
「頼まれていたこと、終わりました」
と新人側から言ってもらった方が、仕事の状況も把握しやすくなります。
上司からすると、現場が予定どおり進んでいるのか、問題が起きていないのかを判断するためにも報告は必要です。
特に新人のうちは、
「これって報告した方がいいのかな?」
と思った時点で、とりあえず伝えてしまっていいと思います。
報告しすぎなら上司が教えてくれる
最初から報連相のちょうどいい量を判断するのは難しいです。
だから、最初はやったことや終わったことを全部報告するくらいでもいいと思います。
もし報告する必要がないことであれば、上司から、
「これは次から自分で判断していいよ」
と言われるようになります。
そうやって少しずつ、「これは報告する」「これは自分で判断する」という基準を覚えていけばいいんです。
逆に、自分だけで抱え込んで何も言わなければ、上司も状況を把握できません。
何か問題が起きたときに「なんで報告しなかったの?」となれば、自分自身が困ることになります。
報告しておけば、その時点から上司も状況を把握したうえで判断できます。
新人のうちは特に、言わないより言った方がいい。
僕はそれくらいの感覚でいいと思っています。
施工管理初心者なら、まずこの3つから始めてみてほしい
今回は、施工管理初心者に気をつけてほしいこととして、
・貴重品は肌身離さず持つ
・自分から大きな声で挨拶する
・報連相はやりすぎくらいで行う
この3つを紹介しました。
会社や上司の立場から優先順位をつけるなら、「挨拶→報連相→貴重品」になるかもしれません。
でも、新人本人の立場で考えるなら、僕は「貴重品→挨拶→報連相」の順で覚えておいてほしいです。
特に貴重品は、一度なくなってしまってから後悔しても遅いからです。
そして仕事をするうえでは、挨拶と報連相を意識する。
これまで新人を見てきた中でも、挨拶と報連相がしっかりできている人は、仕事ができる人という印象があります。
施工管理を始めたばかりなら、専門知識がないのは当たり前です。
最初から何でもできる必要はありません。
まずは貴重品を自分で守る。そして現場に着いたら、自分から明るく挨拶する。仕事を頼まれたら、終わったことや気になったことをこまめに報告する。
どれも明日からできることです。
施工管理を始めたばかりで「何に気をつければいいんだろう」と思っている人に、今回の経験が少しでも役立てばと思います。

